| bP2 入居してからの注意点について |
| 12−1 新しい家具やカーテンなどを購入する場合は注意が必要です。 |
| 家具の下地材にも合板やパーティクルボードなどが使用されています。またカーテンやじゅうたんなどにもホルムアルデヒドやVOCを含んでいるものがあります。 入居してから持ち込んだ家具等の影響で化学物質の室内空気濃度が高くなってしまう恐れもあります。 新築時に新しい家具等を購入する場合が多いと思いますが、その場合でもホルムアルデヒド等の発散量の少ない材料を使用したものを選びましょう。 |
| 12−2 入居後数ヶ月は通風・換気を十分に行いましょう。 |
| 新築当初は建材などからの化学物質の発散が多いので、入居から数ヶ月はこまめに窓を開けるなど、通風・換気を十分に行ってください。 寒い時期でもいつも窓を開けておかない時には浴室や、便所、台所の換気扇を稼動させることでも効果があります。 システムキッチン、押入れ、造作家具などの扉や引き出しなども窓を開放していたり換気が十分な時になるべく開放しておいた方がいいでしょう。 |
| また、24時間稼動の換気設備はスイッチを切らずに必ず常時運転を行ってください。 |
| 12−3 日常生活での工夫も大切です。 |
| 家具やカーテン以外にも日常生活で使用する多くのものに化学物質が含まれている可能性があります。@クリーナーや床用ワックスなどの家庭用洗浄剤 Aシャンプー・香水などの化粧品・芳香剤 B塗料・スプレー C殺虫剤・防虫剤・防ダニ剤 Dたばこの煙 Eストーブなどの燃焼器具 F趣味用品や自動車用品などです。 |
| これらを使用する場合は過度の使用量を避ける、換気の十分とれる場所で使用するなどの工夫が必要です。 特に燃焼ガスを室内に放出する開放型のストーブは結露や二酸化炭素の問題もあり、使用しないことが望ましいです。 |
| bP1 測定条件と濃度の関係は |
| 11−1 ホルムアルデヒドの室内空気濃度は、夏と冬では大きく異なります。 |
| 合板やパーティクルボードなどの材料からのホルムアルデヒド発散量は温度が上昇すると増加し、10℃の温度変化で発散量は2〜3倍になるとも言われています。 また、国土交通省等による「室内空気対策研究会」が平成12年に行った実態調査によると、築1年以内の住宅(約2800戸)の場合、測定時の室温が25℃を超えるグループ(448件)では室内空気中のホルムアルデヒドの平均濃度が0.091ppmと指針値を超えていたのに対し、15℃以下のグループ(222件)では0.055ppmでした。 |
| 同一の住宅の夏冬比較ではありませんが、この結果からみると実際の生活状態では夏の濃度は冬の1.5〜2倍程度と推計できます。 ですから測定結果はそれがどんな温度条件や季節に測定されたかを前提に判断する必要があります。 |
| 11−2 測定時期によっても濃度は変化します。 |
| 建材、塗料、接着剤などに含まれる化学物質は施工完了直後が最も多く発散し、日数が経つと発散が少なくなっていくのが普通です。どのくらいの割合で少なくなるかは、化学物質の種類、化学物質の含まれる部位(建材の内部か表面かなど)、部屋の温度や換気条件などによって変わってきます。一般的にいえることは、ホルムアルデヒドは比較的穏やかに減ってゆき、トルエン、キシレンなどのVOCは最初の1〜2週間でかなり急激に発散量が低減するということです。 住宅性能表示制度では濃度測定を居室の内装工事の完了後としていますが、塗装工事等が完了した直後に測定すれば、濃度が高くなる可能性があります。 |
| 11−3 測定時の24時間換気設備等の運転状況によっても濃度は変化します。 |
| 住宅性能表示制度の濃度測定では、化学物質の採取を行う前に全ての窓や扉を開放して30分換気した後に、屋外に面する窓や扉を閉鎖し、5時間以上維持した状態で採取することを基準としていますので、一般の生活で窓を開けた時のような通風の影響はありません。 |
| しかし、通常の生活状態での稼動を前提とした24時間換気設備はその運転の有無により濃度に大きく影響しますので、測定時に設置されている場合は連続して稼動させてよいことになっています。 |
| bP0 測定結果はどう読みますか? |
| 10−1 住宅性能表示制度で測定したら評価書をみましょう。 |
| 住宅性能表示制度で濃度測定を選択した場合、測定結果はその他の性能評価結果と同時に建設住宅性能評価書として報告されます。 |
| 表示項目には測定物質の名称、その濃度、測定器具の名称、採取年月日、採取時刻、内装仕上げ工事完了年月日、採取条件(対象居室の名称、採取中の気温、湿度、天気、日照状況、換気の実施状況等)、分析者の氏名又は名称が表示されます。 |
| 10−2 濃度はppm、ppb、mg/m3、μg/m3などで表示されます。 |
| ppm(partpermillion)、ppb(partperbillion)は体積比で、それぞれ百万分の一、十億分の一の濃度を表します。mg/m3、μg/m3は重量比で室内空気1m3中に何グラムの化学物質が存在するかを表します。 |
| 10−3 濃度はあくまでも測定時の条件における値です。 |
| 測定結果を読む場合注意しなければならないことは、この濃度はあくまで建設住宅性能評価書に記載された測定日の室温や湿度、天候など採取条件における値であるということです。室温や天候は変わるものですし、夏冬の季節の違い、通風・換気の状況などによっても濃度は変化しますので、測定時の濃度が常に維持されるわけではありません。 |
| したがって、「高温時には指針値を超えたが低温時には指針値以下となるだろうから、問題はないのではないか」というように考えられますが、測定値の厚生労働省の指針値を超えたのであれば、測定時の室温にかかわらず健康への影響の観点から対策が必要だと考えてください。 |
| 測定結果によっては住宅会社や設計・施工業者と相談の上、必要に応じて対策を考えるようにしましょう。 |
| bX 室内の化学物質濃度の測定をするには |
| 9−1 室内空気中の化学物質の測定方法には、標準法、パッシブ法、簡易法があります。 |
| 住宅の室内濃度と指針値との比較を行うためには、実際の室内空気中の化学物質を測定する方法として、標準法、パッシブ法、簡易法があります。 |
| 性能表示制度による化学物質濃度の測定は、標準法またはパッシブ法のいずれかの方法によることが必要です。(簡易法は認められていません。) |
| 9−2 測定方法等(住宅性能表示制度の場合)は以下のとおりです。 |
| @ 測定室 |
| 日照が多いことその他の理由で測定対象物質の濃度が相対的に高いと見込まれる居 室を指定住宅性能評価機関の評価員が選定。 |
| A 測定条件 |
| ●測定時期は居室の内装仕上げ工事の完了後、お客様が入居するまでの間 |
| ●測定位置は居室の中央付近で床からおよそ1.2m〜1.5mの高さ |
| ●住宅の全ての窓、扉を30分開放し、その後屋外に面する窓、扉を5時間以上閉鎖し た状態で採取(24時間喚起システムがある場合は稼動してもよい) |
| ●午後2時〜3時を測定時間の中央とするように開始時刻・終了時刻を設定する。 |
| (24時間以上測定する場合は何時測定してもよい) |
| 9−3 測定方法 |
| 採取は30分以上継続して、同時にまたは連続して2回以上行う。 |
| (パッシブ法の場合は、機器による定められた時間による。または、この場合は測定は 1回で十分です。) |
| 9−4 標準法 |
| ホルムアルデヒドの場合はDNPHなどの捕集管でポンプを用いて固相吸着サンプリングを行い、高速液体クロマトグラフ法といわれる高度な分析方法で濃度を解析する方法。 測定機器が大掛かりで複雑ですので、専門の測定分析機関に依頼することになります。 |
| 9−5 パッシブ法 |
| パッシブ型採取機器を用いてサンプリングを行い分析する方法。標準法に比べると測定時間は長くなりますが、分析方法は標準法と同じです。また、測定機器の取り扱いが容易です。 |
| bW 住宅性能表示制度と室内空気の関係は |
| 8−1 住宅性能表示制度には室内の空気環境についての評価効果項目があります。 |
| 「住宅の品質確保の促進等に関する法律(通称 品確法)」に基づいて整備された住宅性能表示制度が平成12年10月よりスタートしています。これは住宅の耐震性や耐久性などの性能が、どの程度かを評価基準にそって指定住宅性能評価機関と呼ばれる第三者が評価する制度です。またこの制度は全ての住宅に義務づけられるものではなく、制度を利用するか否かは任意です。 |
| 住宅性能表示制度はこれまであいまいだった住宅性能を”共通のものさし”で比較・選択できるようにしたもので、そのものさしが日本住宅性能表示基準です。評価の対象となるの性能は構造の安全性、火災時の安全性など9分野28項目で構成されており、その多くが数値や等級でわかりやすく表示されています。 「空気環境」はこの9分野の表示のうちの一つです。 |
| 8−2 「空気環境」では3つの項目が定められています。 |
| 内容は@ホルムアルデヒド対策(居室の内装材及び天井裏等の下地材からのホルムアルデヒド発散量を少なくする対策が講じられているか)A換気対策(「居室の換気対策」として建築基準法施行令に定める機械換気設備の有無を表示)B室内空気中の化学物質の濃度等(施工時の居室の化学物質濃度がどのくらいか)の3項目です。 ホルムアルデヒド対策のうち、内装材及び天井裏等に使用されている建材(合板、パーティクルボード、壁紙、塗料、接着剤など)については、発散量の区分に応じて等級1から等級3までの3段階で評価されます。 |
| 8−3 「室内空気中の化学物質の濃度等」を知ることができます。 |
| この項目は濃度測定結果及び測定時の条件や状況等の表示を行うものです。 |
| 濃度を測定するかどうかはお客様が選択できます。また測定等の費用は通常の住宅性能表示の料金とは別にオプションとして必要をなります。 |
| bV 室内の化学物質濃度を低くするにはどうしたらいいのか |
| 7−1 ホルムアルデヒドの発散量の少ない建材を使用しましょう。 |
| 建築基準法令(告示)で定められた17種類の建材を居室の内装仕上げに使用する場合には、等級によっては使用制限を受けます。等級の高い建材ほどホルムアルデヒドの発散を少なくすることができます。これらの建材を選択する際は、JIS・JASの表示記号や事業者団体等の表示等を見て等級を確認することができます。 17種類以外の「告示対象外建材」は、内装仕上げの使用制限を受けませんので、自由に使用することができます。ただし、これらの建材を貼り合わせたり、化粧加工する際に、告示対象の接着剤を使用している場合にはホルムアルデヒドが発散する場合がありますので注意が必要です。 |
| 7−2 VOC(トルエン・キシレン等)の発散の少ない建材を使用しましょう。 |
| 塗料や接着剤、壁紙、断熱材等には、製造・加工される段階でVOC(トルエン・キシレン等)が用いられたり混入されることがあります。そのためにこれらの製品からのVOCの発生が問題になることがあります。 これらの建材・施工材を選択する場合には、メーカーから「化学物質等安全データシート(MSDS)」を取り寄せたり、問い合わせたりすることにより、VOCの含有量の少ないあるいは無い建材を選択することが望まれます。 |
| 7−3 換気計画がポイントです。 |
| 昔の住宅は閉めきっていても隙間が多いため、室内の空気の入れ替えができましたが、最近の住宅は断熱性能を高めるため気密化が進んでおり、1時間当たり0.2回以下の住宅もあります。 また建材だけでなく家具や日用品等からも化学物質が発散することを考えると、家全体を対象として、一定の換気量を確保することが必要です。 そこで、建築基準法では、全てに居室を対象に、1時間当たり0.5回以上の換気を行なうことができる能力をもつ機械換気設備を設置することが義務付けられました。 室内の化学物質濃度を低くするためには、この機械換気設備を24時間連続して運転することが基本となります。さらに、気候の良い季節などには、積極的に窓を開けて通風を行うことも濃度を低くする効果的な方法です。 |
| bU シックハウス対策をしたい場合、何をすればいいか |
| 6−1 シックハウスに対するお客様のご要望を伝えて下さい。 |
| シックハウス対策は、誰にでもできる生活習慣の改善から、住宅の設計・施工時の工夫など、様々なレベルでの対処方法があります。 最も大切なのは、お客様の要望されるシックハウス対策に関する目標や対策レベルについて、依頼先と綿密に打合せを行い、両者合意のもとに住まいづくりを進めることです。 また、効率的な対策の実施やトラブルの回避のためには、設計から施工までの間の適切な時期に両者の間で確認や合意をしながら進めることも必要です。 |
| 6−2 ご家族の体調や生活習慣などについてもお話ください。 |
| ご家族に目や鼻の刺激を感じやすかったり、アレルギー、化学物質過敏症などの既往症の方はいらっしゃらないか、冷暖房の利用の仕方や換気・通風にどのくらい気を使われているかなど、お客様の体調や生活習慣についての情報もシックハウス対策を進めるためには重要です。 これらの情報は、具体的な設計を始める前のできるだけ早い時期に伝えるようにしましょう。 |
| 6−3 総合的な安全性、居住性、経済性のバランスを考慮しましょう。 |
| 究極のシックハウス対策は化学物質を全く発散しない建材・施工材を使用することですが、化学物質は住宅や建材の安全性(防火・防災など)や耐久性(化学的安定・防腐・防蟻など)、施工のしやすさや経済性などを確保するために用いられていたり、無垢の木材から発散されるものもあるなど、発散量を全くゼロにすることは、難しいのが現状です。 また、建材・施工材について十分な対策をとったとしても、住宅に持ち込まれる家具などやお客様の住まい方についても配慮していただけなければ、総合的な対策としては不十分です。 シックハウス対策を効果的に実施するには、総合的な安全性、居住性、経済性をバランスよく実現していくという観点が必要です。 |
| bT 換気にはどのような種類や方法があるのでしょうか |
| 5−1 シックハウス対策には「全般換気」が必要です。 |
| 換気は、住宅全体を換気する「全般換気」と、住宅の一部(台所レンジ、トイレ、浴室など)を換気する「連続運転」と、一時的に発生した汚染(台所、トイレ、浴室など)を換気する「間欠運転」があります。 建築基準法の改正により、住宅の居室全体を対象とした全般換気方式の機械換気設備の設置が義務付けられましたが、シックハウス対策としての換気は、住宅全体について化学物質の濃度を低下させるために、「全般換気」かつ「連続運転」とする必要があります。 |
| この場合は、給気と排気の両方、またはどちらかにファンが必要なシステムですが、その組み合わせにより、「第1種換気」「第2種換気」「第3種換気」の3種類の方法に分類されます。それぞれの特徴をよく理解してから決めると良いと思います。 |
| http://www.cbl.or.jp/info/07.html#manual 財団法人 ベターリビングでマニュアルを |
| 5−2 換気の注意点 |
| 換気の主な注意点は以下のとおりです。 @全般換気は、24時間連続して運転することが原則です。 A新築やリフォーム直後は、室内の化学物質の発散が多いので、換気や通風を十分行う ように心がけるようにします。 B室内の空気の流れを適切につくるために、吹出口の間近や空気の流れを妨げるような 場所に家具などを置かないようにすることが必要です。 C気候のよいときには、必要に応じて窓を開け、部屋の空気を入れ替えるようにします。 風上と風下の両方の窓を開けると、効果的な通風がとれます。 D外気取り入れ口などに設けられている防虫網やフイルター、室内端末の給気口のフイ ルターや排気口などを定期的に清掃することが必要です。 |
| |
| bS 改正基準法の規制について |
| 4−1 ホルムアルデヒド対策は以下の3つです。 |
| 1.内装仕上げの制限:ホルムアルデヒドを発散する建材として17種類(告示対象建材 と呼びます)が選定され、各建材はホルムアルデヒドの発散量に応じて4つに区分 され、原則としてJIS・JAS又は大臣認定による等級区分がなされます。居室の内 装仕上げ材として使用する場合は、その建材の区分に応じて使用できる面積が変 わります。 |
| ○規制対象外建材(JIS・JASの等級表示(F☆☆☆☆)または大臣認定) もっともホルムアルデヒドの発散が少ないので、内装仕上げ材として面積の制限無く 使うことができます。 ○第3種及び第2種ホルムアルデヒド発散建築材料 (JIS・JASの等級表示(F☆☆☆とF☆☆)または大臣認定) F☆☆☆は発散が比較的少ない、F☆☆は発散がやや多い建材で、使用面積の制 限を受けます。 ○第1種ホルムアルデヒド発散建築材料(JIS・JASの等級表示(F☆または表示なし)) 発散量の多い建材ですので内装仕上げとしては使用禁止になりました。 |
| 2.機械換気設備設置の義務付け:ホルムアルデヒドを発散しない建材を内装仕上げ材 として使った場合でも、家具などからの発散があることから、原則としてすべての居 室を有する建築物に機械換気設備を設置することが義務づけられました。住宅の換 気量(室内空気が入れ替わる換気回数)は1時間当たり0.5回以上が必要で、24 時間動かすことがもとめられます。 |
| 3.天井裏等の制限:天井裏、床下、収納スペースなど(天井裏等と呼びます)から発散 したホルムアルデヒドが居室に入らないように、天井裏等に以下のいずれかの方策 をとる必要があります。 @天井裏等にF☆☆☆☆またはF☆☆☆の建材を使う。 A天井裏等と居室との間を気密材等で密閉遮断する。 B天井裏等に換気設備による対策を施す。 |
| 4−2 クロルピリホス対策 |
| 原則として全ての居室を有する建築物について、しろあり駆除剤のクロルピリホスの使用は禁止されました。今後は、もっと安全な薬剤の選択、または、薬剤を使わないしろあり対策が必要になります。 |
| bR 化学物質の室内濃度の指針について。 |
| 3−1 厚生労働省では平成9年にシックハウスの原因物質といわているホルムアルデヒドについての室内濃度指針値を定めました。以降、ホルムアルデヒド以外の物質も追加され、平成15年12月現在までに13の物質について指針値が定められています。 また、室内空気質の状態の目安として指針値をは別に室内空気中の複数の揮発性有機化合物の混合物の濃度レベルの総計(TVOC:Total VOC)の上限を暫定目標値として定めています。 |
| 3−2 指針値は通常、人が一生涯受けたとしても健康への有害な影響は受けないであろうとの判断により設定された濃度です。 この室内濃度の指針値とは、現状において入手可能な毒性に係る化学的知見に基づき、人がこの濃度以下の曝露を一生涯受けたとしても健康への有害な影響は受けないであろう、との判断により設定された値ですが、法的な拘束力を伴うものではありません。 またTVOCの暫定目標値は、室内空気質の状態の目安であり、健康への影響という視点から算出算出されたものではありません。 |
| 3−3 住宅生産団体連合会でも指針を定めています。 住宅生産団体連合会では平成15年5月に建築基準法の改正に合わせて「住宅内の化学物質による室内空気質に関する指針」を改正し、住宅生産者がより安全な建材・施工材を使用することによって、健康被害の原因となる化学物質の発散量を積極的に低減することを目指しています。 この指針は個々の化学物質の室内濃度指針値を定めたものではありませんが、建材の選定方法や設計・施工上の対策など、住宅生産者が自主的に目指すべき指針となっています。 指針の内容はホームページでご覧いただけます。 http://www.judanren.or.jp/admin/h150502_1.html |
| bQ 化学物質を発生する建材を考えてみます。 |
| 2−1 揮発性有機化合物を総称してVOCといいます。 世界保健機構(WHO)では有機化合物を沸点に応じて4種類に分け、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレンなど、沸点が50℃から260℃のものを揮発性有機化合物と(VOC:Volatile Organic Compounds)と呼んでいます。 ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドは大変揮発しやすいため、高揮発性有機化合物(VVOC)といってVOCとは区別されて扱われます。 |
| 2−2 住宅に使用されている建材には様々な化学物質が含まれています。 主な化学物質の特性と健康影響は次のようになります。 ホルムアルデヒド : 無色で刺激臭があり、常温では気体です。水によく溶け、殺菌、防腐剤として使われます。室内の濃度が高くなると、目、鼻、喉などに対する刺激を感じるようになります。さらに高くなると、不快感、流涙、くしゃみ、咳、吐き気などを起こすこともあります。 アセトアルデヒド : 無色で刺激臭があり、常温では気体です。アセトアルデヒドは、接着剤、香料等のほか、様々な食物やアルコールを含むもの、またヒトによる飲酒や喫煙さらには無垢の木材から発散されることもあるなど、他の化学物質とは特性が異なっています。アセトアルデヒドは、人の皮膚や粘膜(目、鼻、気道)に強い刺激を与えます。 トルエン : 無色で芳香をもち、常温では可燃性の液体です。内装材等の施工用接着剤や塗料等の溶剤として用いられます。高濃度では喉や目に刺激があり、長期的に曝露した場合には、頭痛、疲労、脱力感などの神経症状や不整脈を起こすことがあります。 キシレン : 無色で芳香をもち、常温では可燃性の液体です。接着剤や塗料の溶剤、希釈剤として通常は他の溶剤と混合して用いられます。高濃度の短期曝露では、喉や目に刺激があり、高濃度になるとめまいや意識低下を起こすことがあります。 スチレン : 無色または黄色を帯びた特徴的な臭気のある、常温では油状の液体です。ポリスチレン樹脂、合成ゴム、合成樹脂塗料などから発散することがあり、断熱材、浴室ユニット、家具などに残留していると室内に発散します。高濃度の場合は、目や鼻への刺激、眠気、脱力感、めまいを引き起こすことがあります。 |
| ブログメニューへ 資料請求はこちらへ |
| bP シックハウス問題を考えてみます。 |
| 1−1 住宅建材の内装材や塗料、接着剤などに含まれる化学物質が原因とされる健康障害のことでシックハウス症候群と呼ばれています。 新築やリフォームした住宅に入居した人が、目がチカチカする、喉が痛い、頭痛がする、アレルギー症状がでるなど、体調の変化を覚えることが問題となっています。化学物質による室内空気汚染等が原因とされていますが、因果関係がまだ解明されていない部分もあり、また様々な複合要因が考えられることから学術的な定義はまだされていません。厚生労働省ではシックハウス等について次のような暫定的な説明をしています。 シックハウス/シックハウス症候群/シックビルディング症候群 住宅の高気密化や化学物質を発散する建材・内装材の使用等により、新築・改築等の住宅やビルにおいて、化学物質による室内空気汚染等により、居住者の様々な体調不良が生じている状態が、数多く報告されている。症状が多様で、症状発生の仕組みをはじめ、未解明な部分が多く、また様々な複合要因が考えれることから、シックハウス症候群と呼ばれる。(厚生労働省 シックハウス問題に関する検討会 報告書) |
| 1−2 住宅の気密性能の向上やライフスタイルの変化もシックハウスの要因との指摘もあります。 近年の住宅は気密性が高まっているため、十分に換気をしないと室内空気中の化学物質の濃度が高くなることがあります。さらに、四季を通じたエアコンの使用によって窓を閉め切る時間が延びていることなども室内空気循環を悪化させる要因と言えます。 |
| 1−3 シックハウスと化学質過敏症は厳密には同じではありません。 また、シックハウス症候群と並んで「化学物質過敏症」という言葉もよく使われ、この2つを同じ意味にとらえている方が多いようですが、厳密には化学物質過敏症は住宅以外の自然界に存在する化学物質でも発症するもので、シックハウス症候群のみを指すものではありません。シックハウス症候群はある建物の中にいる時に特に症状がでますが、化学物質過敏症は化学物質が体内に蓄積された結果、その後の生活でたばこの煙や香水の臭いなど非常に微量な化学物質に接触しても体調が悪くなるなど、住宅以外の場所でも起こるといわれています。 化学物質過敏症 最初にある程度の量の化学物質に曝露されるか、あるいは低濃度の化学物質に長期間反復曝露されて、一旦過敏症になると、その後極めて微量の同系統の化学物質に対しても過敏症を来たすものがあり、化学物質過敏症と呼ばれている。 化学物質との因果関係や発生機序については未解明な部分が多く、今後の研究の発展が期待される。(厚生科学研究 化学物質過敏症に関する研究) |
| ブログメニューへ 資料請求はこちらへ |
| 今日からシックハウス症候群について考えてみます。 |
| その前に、フリー百貨辞典『ウィキペディア(Wikipedia)』で調べてみました。 |
| シックハウス症候群(Sick House Syndrome)は、建築用語・または症候のひとつ。 新築の住居などで起こる、倦怠感・めまい・頭痛・湿疹・のどの痛み・呼吸器疾患などの症状があらわれる体調不良の呼び名。 |
| 海外ではSick building syndromeと呼ばれるが、日本ではオフイスビルや病院等の住居以外の建築物で起きるものを特にシックビル症候群と呼んでいる。また、最近になって新品の自動車でも同様の症状が報告されており、シックカー症候群としてマスメディア等で取り上げられている。 と表現されていました。 |
| ◆はじめに◆ |
| 住宅はすべての人にとって快適で、一日の疲れを癒し、明日への活力を養う場でなくてはなりません。 しかし近年、新築住宅などに引っ越したら、室内に入ると気分が悪くなる、目がチカチカする、喉が痛いなどの体調の変化を覚えるシックハウス症候群と呼ばれる症状が大きな社会問題となっています。 これまではシックハウスの実態や原因、体調不良との因果関係などがよく判りませんでしたが、最近の調査研究でかなりの事が解明されてきました。シックハウスの原因と言われている化学物質の発散量の少ない建材、塗料、接着剤なども多く製品化され、これらを使用し、換気を行えば、かなりの対策は可能です。 しかし、残念ながら室内空気中の化学物質をまったくゼロにすることは無理なのが現状です。 厚生労働省はホルムアルデヒドなどの室内空気汚染物質について、濃度の指針値を発表しています。さらに、2003年7月からは改正建築基準法が施行され、原則として全ての居室を有する建築物に機械換気設備を設置することが義務付けられると同時に、ホルムアルデヒドを発散する建築材料の使用等が規制され、クロルピリホスの使用が禁止されました。また、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」も建築基準法にあわせて評価基準が変更されています。 今回は、健康で快適な住まいづくりを目指してシックハウス対策を進めていくことにいたします。 |
|
Copyright (C)2010 Fujishima.Co,Ltd.
chiba All Rights Reserved
|